中田島砂丘のさまざまな情報をストックしていく「中田島砂丘ミュージアム」。
オンラインに開館(サイトアップ)しました。
はじめに
日本三大砂丘の一つと謳われ、唯一無二の中田島砂丘。その交通的条件、景観的条件により多くの観光客を呼び、その存在に感動をもらう中田島砂丘。最近では映像の撮影も盛んに行われるなど、浜松市にとっても他都市に訴求できる観光資源です。
そして、市民が遠足や浜松まつりなどで親しむ中田島砂丘は市民にとっても思い入れのある場所です。
中田島砂丘は大切な浜松の地域財産だと考えます。
しかし現在では、様々な要因(海岸侵食、松枯れ、砂丘の轢化、環境の変化による風紋・景観や植生の変化など)による砂丘の劣化が激しくなってきています。このことは、人々の足を遠のかせ、現在まで育まれてきた中田島砂丘と人との関係を断絶させることにつながっていくことと危惧します。それはまさしく、大切な地域財産を喪失することに他なりません。
また、中田島砂丘は観光地であるがゆえに、サイト上を見ても多くその名前は出ますが、おしなべて同じ表層的な言葉でしか説明されていません。また、本来持っている様々な情報もバラバラで、多様な魅力を持つ中田島砂丘なのに、単一的で陳腐化したイメージしか与えません。このことも人々の足を遠のかす要因であると考えます。
これらの課題を解決するために、「中田島砂丘そのもの」とこれからの「人と中田島砂丘の関係」に注目し、さまざまなアプローチで多様で多面的な魅力を顕在化させストックし、市内外の人と共有できる「知」と「体験」のミュージアムづくりを目指します。
私たちが考えるミュージアムとは、単なる展示の箱ではなく、そこに「知」と「体験」を通して、「気づき」と「学び」が提供される場であると考えます。
ミュージアムから得られる学びは、中田島砂丘に対する共感、理解。それは先に挙げた断絶を防ぎ、人と中田島砂丘の新しい関係を生み出します。このことは、断絶の原因となる様々な要因に創造的に対処、行動する市民を作り、浜松の大切な地域資源を守ることに繋がると考えます。
中田島砂丘観光協会
代表 松下克己